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認定スクラムプロダクトオーナーの研修に参加しました

Xイノベーション本部デジタルエンゲージメントセンターの橋詰です。普段はSalesforce(Financial Services Cloud)を利用したシステム開発を金融機関のお客様向けに行っています。2022年12月に業務の一環でScrum Allienceの認定スクラムプロダクトオーナー研修を受講してきたので簡単なレポートをお届けします。

受講の動機

ここ数年金融ソリューション事業部においてアジャイル開発を普及するお仕事をしていました。主に開発事例を収集したり、ガイドラインを作成したり、新人さん向けにアジャイル開発に関する研修(これは後日記事にするつもりです)を実施したりしています。 現在はCRM/SFAシステムを構築するプロジェクトを担当しており、システム全体を構築するミッションに加えて、お客様側の開発チームを支援するミッション(Scrumで開発しているチームの内製化支援を実施)も持っています。絵にすると下記のようなイメージで、私は左側の本体開発チームのPMを担当しています。 またこれ以外にもサイドワークとして新規事業でプロダクトを開発中であり、プロダクトオーナーチームの一員として活動しています。これまではどちらかというと開発者よりの立場が多かったためスクラムマスターとしての知識を主に身につけようとしていました。ただ最近はプロダクトオーナー側の知識が必要になりつつあり、研修で補完しようと思ったことが受講の動機です。

何を受講したの?

以前にScrum Allienceの認定資格を取得していることから、今回もScrum Allienceのコース(オンラインセミナー:認定スクラムプロダクトオーナー)を選択しました。アギレルゴコンサルティング社が主催するトレーニングを受講しました。アギレルゴさんは継続的かつ定期的にスクラムマスター・デベロッパー・プロダクトオーナー等の研修コースを提供してくださるので、比較的研修計画を立てやすくいつも助かっています。 講師は「組織パターン」や「A Scrum Book」で有名なJames Coplienさんです。Zoomによる研修で、1日4時間(14-18時)×4日間の講義を受けます。英語での講義になりますが、同時通訳がつくため日本語での参加も問題ないです。 なお研修の費用は22万円でしたが、全額会社の教育費で受講しました。私は自部署の教育費で受講しましたが、これ以外にも、年に1度全社的に受講者の募集もあります。そのほかの資格でセミナー等の受講が必要な場合も同様の仕組みで受講できるため、エンジニアの育成に力を入れてくれているなとよく思います。

印象的だったのはプロダクトオーナーの振る舞い方

合計16時間の講義があるため内容は盛りだくさんです。わたしが特にこの研修で刷り込まれたのは、プロダクトオーナーの振る舞い方です。 プロダクトオーナーのもっとも重要なことは、顧客へ届けたい価値(作りたいもの)を開発者のみなさんの脳みそに刻み込むこと。そのために(プロダクト担当の)ミニCEOとしてあらゆる手段とステークホルダーの力を駆使して準備を密度濃く実施すること。 これに尽きます。個人的にはこの説明でとても霧が晴れたと感じました。以前まではどちらかというと、プロダクトバックログアイテムを分かりやすく表現するにはどういう手法やツールがあるのだろうか…と悩むことが多かったのですが意識する方向性が間違ってました。あまりにしっくりきたため、研修の翌日にプロダクトオーナー向けのちょっとした社内研修をしたのですが、この気持ちをくどくどと説明していました😅

もっと勉強したいのはトヨタ生産方式のこと

コプリエンさんが担当する研修の特徴の一つかもしれませんが、トヨタや製造業に関する考え方がたくさん出てきます。私の担当するお客様の業種は金融機関が多いため、仕事で製造業の知識に触れる機会は少ないです。アジャイルやLeanの文脈で自習的に学ぶことはありましたが、コプリエンさんの説明を聞いていると脇が甘かったなと反省しました。今後自分としても継続的に学んでいく対象としたいなと思いました。例えば下記のような言葉や考え方です。 - プロダクトの主査 - 5ゲン主義(現場・現物・現実・原理・原則という5つの視点) - 3つのM(ムリ・ムダ・ムラ)などのLeanの考え方 - スウォーミング(モブ)、あんどん、1個流しなどのTOC(制約理論)につながる話

特に5ゲン主義は図らずも自分が大切にしている考え方なので、2023年はより深堀したいです。

おわりに

研修を受けた結果いつもとは違うまなざしを得られたことはとてもためになりました。学んだことを実業でも活かしていきたいです。 さて、私が所属するデジタルエンゲージメントセンターではたくさんの中途採用を行っています。さまざまなプロジェクトがあり、アジャイル開発に関する認定資格は必須ではありませんがお持ちの方も大歓迎です。下記に採用リンクも貼っておりますので、ぜひご参考にしてください。

一緒に働いてくれる仲間を募集しています!下記以外にも多くの募集を行っていますので、ぜひ採用サイトもご覧ください。

【全社集約】CRMソリューションコンサルタント

執筆:@hashizume.hideki、レビュー:Ishizawa Kento (@kent)Shodoで執筆されました